『棚に上げる』
まろんちゃんから見て、リエのユーキへの教育は一貫している。
ユーキに良いと思った事しかしない。
ユーキが出来るか?出来ないか?は、見ない。
ユーキにどう思われるか?は、気にしない。
だから、リエが良いと思った事は、リエ自身が出来ていなくても、平気で堂々と言い切る。
自分の事を棚に上げて。
と言うやつだ。
ある日、ユーキがリエに反論をした。
「言っている事は解るけど、おかんも出来てないやん。」
ごもっとも。
どちらかと言えば、リエは、出来ない方だから…
まろんちゃんは、ユーキが、今までよく言わなかったとさえ思う。
まろんちゃんは、リエが誤魔化すか、言い訳を言うかと思っていた。
「おかんを越えるのに、おかんを見てどうする!おかんレベルで良いんか?おかんが出来てる事だけ出来たら満足か?」
迷いなく当然の様に言い切った。
子どもを育てる事。
子どもは親を越えていく事。
子どもが自分を越えると信じている事。
だから、リエは毎日こっそり成長している。
ユーキに自分を越えさせない為に。
自分が少しでも高い山に成長すれば、息子が高い山に登る事になるから。
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