ミセス日本グランプリ『応募動機』続き

両乳房にしこりを発見したのです。

検査の為に訪れた病院の待合室には、ウィッグのパンフレットが置いてありました。

まさか、今まで伸ばしてきた髪は、自分のウィッグ作る為だとは思っていませんでした。

幸い検査の結果は、片方は良性、片方はリンパの腫れで、両方手術で取除き、完治し、ウィッグを使用する事にはなりませんでしたが、ウィッグを自分事として感じる出来事でした。

それから、従妹が脳腫瘍で手術、入院、放射線治療、抗がん剤治療を経て、亡くなりました。

手術中に命を落とす。と医師から言われ、手術が成功してからも、余命３ヶ月の宣告を受けたので、幼い娘の為に、三年間、本当に頑張ったのだと思います。

お見舞いに行く度、「毎日髪が抜ける。」と、残った髪を大切にしていました。

抗がん剤治療だけでなく、手術でも髪は剃られてしまい、どう大切にすれば良いのかも解りませんでした。

何か欲しいものは無いか？尋ねると「かわいい帽子」をリクエストされました。

つづく